九谷焼絵付師
石川県小松市在住、制作
特徴 九谷の素地に、弁柄と酸化鉄が主の絵具で赤絵細描の技法を用いた制作
古くから使われている古典的絵柄や文様を用いて、現代の生活に彩りを添えられる新鮮な作品作りを目指しています。
プロフィール
1993 北海道札幌市生まれ
2016 北海道教育大学卒業
2021 石川県立九谷焼技術研修所卒業
受賞/入選
2023 九谷焼伝統工芸展 新人賞
2024 日本伝統工芸展 入選
展覧会
2024 アートウィーク(日本橋三越、東京)
ART ART TOKYO(大丸東京店、東京)
2025 KUTANIの世界(神戸阪急、兵庫)
推薦コメント|川浦 由華 石川県立九谷焼技術研修所 技術指導課長
彼女の「赤絵細描」は、白地に溶け込むような美しい赤のグラデーションと、柔らかな線描が特徴である。作者が体験した風景の空気感を巧みに文様に落とし込むことで、これまでの伝統的な小紋が主体の赤絵細描とは一線を画している。また、技術的にも細部まで神経が行き届いた質の高い仕事であり、笛を吹く人の指先や表情は生き生きと、情感豊かに描かれ、見る人に物語を想像させる。制作の根底には、九谷の現場で学んだ様々な「加飾技術」があり、現在の作風の土台となり、その表現を支えている。大皿など大作にも積極的に挑戦し世界観を広げており、今後の活躍が楽しみな作り手である。

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